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贈与税って?

本日(2月2日)より、平成20年分の贈与税の申告・納税がスタートします。
所得税の確定申告が2月16日からですので、一足早く始まることになります。
(申告期限は贈与税・所得税ともに3月16日です。)

ところで、贈与税はどのような税金なのでしょうか?

贈与税は、個人が自分以外の人から財産をもらったときにかかる税金です。
財産をもらった人は、1月1日から12月31日までの間にもらった財産の合計金額から一律110万円(基礎控除額)を控除した金額に、税率を乗じて贈与税の申告・納税を行うことになります。
ただし、1年間にもらった財産の合計金額が110万円以下の場合は、申告する必要はありません。

個人が亡くなったとき、亡くなった人の財産を相続した人には相続税がかかります。
原則として、相続税は亡くなった時点の財産に対して課税されますので、生前に一定の財産を子や孫に贈与しておくことにより、相続税を少なくすることができます。
しかし、生前贈与を無制限に認めると、相続財産を不当に少なくすることが可能になってしまい、相続税を課税する意味がなくなります。
そこで、生前贈与の段階で贈与税を課税し、無制限な生前贈与による「相続税逃れ」を防いでいるのです。
そのため、贈与税の税率は、相続税の税率と比べて高めに設定されています。

贈与税の税率は↓
http://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4408.htm
(国税庁タックスアンサー)

ちなみに、「贈与税法」という法律はありません。
贈与税は、あくまで相続税を補完する税金ですので、「相続税法」という法律の中に規定されているのです。

さて、ここで問題です。
以下の場合は、贈与税がかかるのでしょうか?
問題1
親の所有する土地(時価2000万円)を子に1200万円で売った。
問題2
親が保険料を負担してきた保険契約(10年満期)の満期保険金を子が受け取った。
問題3
甲さんは、父と母からそれぞれ100万円ずつ現金を貰った。

解答1
親から子に対し、土地の時価2000万円と譲渡対価1200万円の差額800万円相当の贈与をしたことになり、子に贈与税の申告・納税義務が発生します。
解答2
実質的に親から子への財産の移転が認められますので、子に贈与税の申告・納税義務が発生します。
解答3
甲さんは合計200万円の現金を貰っており、基礎控除額110万円を超えることになりますので、贈与税の申告・納税義務が発生します。


信和綜合会計事務所(大阪の税理士法人)
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