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定期同額給与

平成18年の税制改正により、役員給与による利益調整は、ほぼ不可能になりました。
その基本的な制度が、「定期同額給与」の制度です。
役員給与は毎月同額でなければならないという制度です。
従来も、基本的に役員給与は毎月同額でなければならなかったのですが、給与の改定時期についての規定が明確ではなく、利益調整に利用されるケースがありました。
今回の改正では、役員給与の改定時期は、期首より3ヶ月以内と明記されましたので、法人の業績が良好で利益が増加する見込みのため、役員給与を増額することにより利益を圧縮し、法人税額の負担を減らすことはできなくなったのです。
具体的には、3月決算で6月株主総会の場合は、遅くても7月の役員給与から変更することになります。
なお、定時株主総会で期首にさかのぼって役員給与を改定し、増加差額を一括支給することは、現在の法人税基本通達では認められていますが、「定期同額給与」の制度と整合しないため、廃止される見込みです。

大阪市中央区の信和綜合会計事務所
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