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あきれた粉飾決算

半導体製造装置メーカーのエフオーアイ(以下、F社)が破産の申立をしたようです。

F社は昨年11月に東証マザーズに上場した会社ですが、巨額の粉飾決算が発覚し、上場廃止が決定していました。
報道によりますと、前期の連結売上高118億円のうち、約100億円が架空取引だったそうです。
売上の水増しなどという表現がよく使われますが、ここまでくるとそのような表現は不適切かと思います。
売上の大半が「ウソ」なのですから。
あまりにも酷い内容です。

当然のことですが、F社は上場会社ですので、監査法人または公認会計士による監査を受けています。
経営陣に最も大きな責任があることは明白ですが、今回の場合は、監査を担当した彼らにも大きな責任があると思います。
・年商の2倍以上の売掛金残高(主に、海外向け)
・原価項目の年次推移(特に、変動費項目)
などについて、残高確認や比率分析を適切に実施していれば気づくはずだと思うからです。
もし、気づいていて見逃したということであれば、救いようがありません。
同じ公認会計士として、そうでないことを祈るばかりです。

F社の場合、大監査法人以外の個人の公認会計士が共同で監査を行っていたようです。
大監査法人以外の場合、その監査会社からの報酬が収入のそれなりの割合を占めているという現実があり、独立性が保持されていたかも問題となる可能性があります。
私は大監査法人がエラいなどとは決して思っていませんが、監査の品質管理が不十分といわれている中小監査法人や個人の公認会計士には襟を正してほしいと思います。
それができなければ、監査業務から撤退すべきです。


信和綜合会計事務所(大阪市中央区の税理士法人)
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