相続税が増税となる可能性が高くなりました。
政府税制調査会は、平成23年度の税制改正で、以下の二点を改正するつもりのようです。
①累進課税の税率を現在の6段階から8段階に増やし、最高税率を50%から55%とする。
②基礎控除を現行の6割の水準とする。
仮に、改正された場合、特に②については納税義務者数に大きな影響があります。
現行の相続税法では、妻と子2人の家族構成の場合、法定相続人が3人ですので、遺産の総額が以下の金額までであれば相続税の申告・納税義務はありません。
5000万円+1000万円×3人(法定相続人の数)=8000万円
しかし、改正後は、遺産の総額が上記金額の6割を超えた場合は、相続税の申告・納税義務が発生することになるのです。
3000万円+600万円×3人(法定相続人の数)=4800万円
最近の統計では、相続税が課税される家庭は、亡くなった人の家庭の4%といわれていますが、政府は6%程度まで拡大したいようです。
相続税が縮小・廃止されている世界の流れとは完全に逆行することになりますが、国の破綻寸前の財政状況を鑑みると、やむを得ないのかもしれません。
個人的にはとても残念ですが。。。
改正が決定された場合、すでに相続対策を実行している方も根本から対策を考え直すことが必要になると思います。
信和綜合会計事務所(大阪市中央区の税理士法人)
http://www.shinwa-ac.net/
税理士をお探しの方がいらっしゃいましたら、信和綜合会計事務所に是非ご紹介ください。