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情報技術専門官

先週、法人のお客様に税務調査がありました。
そのお客様は、ほぼ3年毎に税務調査がある大規模法人であり、私が担当するようになってから今回で4回目の税務調査でした。

最近では、税務調査の数週間前に税務署より「事前通知」があります。
その時には、23日から27日までの5日間、3人で訪問するとのことでした。
特別国税調査官2名と上席国税調査官1名ということもあり、「いつもは2人で3日程度なのに、そんなに力を入れんといてよ」と思いながら準備を進めていました。

準備も終わったかなという調査直前の20日に、突然、所轄税務署より連絡がありました。
「23日からの調査ですが、○税務署の情報技術専門官の○○も同行させていただきます」と。
他の税務署からの応援ですか。。。

「情報技術専門官」については、そういう役職があることは知っていましたが、調査の現場で顔を合わせるのは今回が初めてでした。
調査中の雑談で、情報技術専門官はどんな仕事をしているのかを質問したところ、電子情報化が進んでいる大規模企業やネット取引の多い企業などを中心に、効率的な調査を目的として活動しているそうです。
↓国税庁動画↓
http://www.youtube.com/watch?v=CRj0rhKOrJQ

しかし、そのような人が調査に来たからといっても、特別なことは何もありません。
通常の税務調査では、納税者のパソコンに記録されているデータを勝手にUSBメモリ等にコピーすることはできません。
それ以前に、調査官は勝手に納税者のパソコンに触れてはいけないのです。
今回の情報技術専門官はその辺りをよく理解されていましたので、税務署から持参してきたパソコンは結局一度も開かれずに終わりました。

肝心の税務調査ですが、当初の予定が1日短縮され、大きな問題もなく何とか無事に終えることができました。
統括官以上の職位の人が3人も来られると、それなりに的を射た指摘が多く、対応に疲れました。
ただ、決裁権限のある人たちですので、○か×かの判定が早いのが救いでした。