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税理士会の研修会場

一部の士業を除き、基本的に専門士業は継続的に研修を受けることが義務付けられています。
例えば、税理士会では年間36時間、公認会計士協会では3年間で120時間の研修が義務付けられています。
義務とはいえ、これらをクリアするのはかなり大変です。

先日も税理士会の研修会に行ってきました。
テーマが「成年後見」ということもあり、かなり多くの税理士が参加していました。
会場は天満橋にある近畿税理士会館の研修室ということで、私は初めてだったのですが、中に入ると驚きました。

机がない!
椅子がたくさん並んでいるだけでした。

机がないとメモも取りにくく、何よりも姿勢が悪くなるため疲れます。
今回に限らず、税理士会の研修会場は机のないところがほとんどですので、毎回憂鬱になります。
公認会計士協会(近畿会)の研修室には机があるのに!
予算規模は近畿税理士会のほうが日本公認会計士協会近畿会よりも圧倒的に大きいはずなのに!

税理士は人数が多いので仕方のないことかもしれませんが、何とかしてもらいたいものです。
個人的には、無料研修を有料研修にしてでも対処してほしいと思います。


税理士法人信和綜合会計事務所(大阪市中央区)
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税理士会の挫折

「公認会計士や弁護士に無条件で税理士資格を付与させたくない。」
数か月前に、税理士会が新聞広告を出してまで訴えた悲願でしたが、あえなく挫折したようです。

日本税理士連合会は以下の内容で合意したようです。
(以下は日本公認会計士協会理事小見山満氏の文章を引用)
・公認会計士はそのまま税理士になれる。
・公認会計士になる過程は全く変わらない。
・実務補修所の研修の一部を国税審議会の指定の研修とする。
・実務補修所の研修は国税OBの研修と異なり、国税審議会の検証を受けない。
・研修が指定されるのであり、個々人は国税審議会で合否判定されない。
・日税連は更なる見直しを求めない。

実務補修所とは、公認会計士試験合格者が公認会計士となるために必ず受講する研修の実施機関であり、現在でも租税法に関する研修を行っていることから、実態に何ら変更がないような結末でした。

そもそも、ドイツを除く欧米の先進国には日本の税理士のような資格はなく、公認会計士の資格しかないのです。
そして、公認会計士は独占業務である「監査業務」だけでなく、当然に「税務業務」を行うことができます。
いやそれ以前に「税務業務」は独占業務ではなく、誰でも報酬を得る目的で税務業務を行うことができるのです。
怪しげな人に依頼して過大申告による損害や過少申告による加算税・延滞税の賦課を受けても、それは怪しげな人に依頼した人の自己責任となる。
それが国際標準です。

TPP協議が進み、アメリカが本気で税務業務の自由化を求めてくることも十分にあり得ます。
そうなると、「税理士」という資格制度が崩壊してしまう可能性もあるのです。
そんな時に、このようなバカなことを主張していた税理士会執行部には呆れるばかりでした。
それ以前に、私たちが納めた会費をバカな新聞広告などに使わないでほしいです。

ただし、税理士の能力担保を図ることには賛成です。
例えば、毎年、全税理士が一斉に更新試験を受け、上位60%のみに3年間の更新を認め、下位40%は保留とする。
そして、3年間連続して下位40%の者については資格を永久に剥奪する。
全く何の試験も受けずに税理士になっている者も多い現状を考慮すれば、これくらいが妥当でしょう。

少し過激になってきましたので、この辺でやめておきます。


税理士法人信和綜合会計事務所(大阪市中央区)
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税理士会の執念

ご存知の方も多いと思いますが、弁護士と公認会計士は税理士登録をすることができます。
聞くところによりますと、税理士会は昔からこの制度に不満を抱いていたようです。

先日、日本税理士連合会の幹部は、政府税制調査会のヒアリングで、弁護士と公認会計士の能力担保措置を要望したようです。
具体的には、弁護士は会計に関する科目に、公認会計士は税法に関する科目に合格することを求めたようです。

この件に関しては、公認会計士である私が賛成・反対を論じるべきではありません。
税制調査会で決定されるのであれば従うべきなのでしょう。
弁護士と公認会計士が、大学院卒者(俗にシングルマスター)と同じ扱いというのは笑ってしまいますが。。。

それ以前に、税理士としての能力担保を掲げるのであれば、すでに税理士として登録している人は既得権益として死ぬまで税理士資格があるということにも問題があるのではないでしょうか?
例えば、現在登録している税理士すべてを対象として、毎年、税理士としての専門的知識を問う更新試験を実施すべきではないかと思います。
そうすれば税理士としての能力担保は達成され、社会からの負託にもこたえることができます。

しかし、税理士会は税理士登録している人に試験を受けさせるという提案は絶対にしないでしょう。
全く何の試験も受けることなく税理士になっている人も多いですから。。。
この辺でやめておきます。

それはさておき、税理士会は弁護士や公認会計士の試験合格者のポテンシャルの高さを理解していないように思います。
確かに税理士試験は膨大な量の反復継続を基本とした勉強が必要ですが、弁護士や公認会計士は試験のプロでもあるのです。
税理士法の改正が実現すると、逆に弁護士と公認会計士による税理士業界の寡占化が進むのではないでしょうか?

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税理士の責任

倒産会社の調査業務をしていますと、他の税理士が作成した決算書や申告書を見る機会がよくあります。
そのような会社の大半が粉飾決算を行っているのですが、見るたびに大きなため息が出ます。

倒産会社で行われる粉飾決算は、金融機関からの融資を受けるために業績や財務内容を実際より良く見せかけるのが主たる目的のようです。
特に、以下のような手法をよく見かけます。
・架空売上の計上
・在庫の水増計上
・費用なのに資産計上
・簿外債務

いずれも数期間の決算書と申告書をながめるだけですぐに気付く手法ですが、金融機関は本当に気付いていなかったのかと思うことが多いです。
一部の金融機関を除いて、日本の金融機関には融資に関する判断能力が著しく欠如しているといっても過言ではありません。

それはさておき、そのような決算書や申告書の作成に少なからず税理士が関与していることに問題があります。
詳しくは書けませんが、最近、あまりにも酷いレベルの税務申告を見る機会があり、強く憤りを感じています。

金融機関が税理士を告訴するような時代になったほうがよいのかもしれません。


信和綜合会計事務所(大阪市中央区の税理士法人)
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税理士をお探しの方がいらっしゃいましたら、信和綜合会計事務所に是非ご紹介ください。

「監査法人」最終回

NHKの土曜ドラマ「監査法人」が先週最終回を迎えました。
ドラマの設定や演出に偏りがあるとの批判もありましたが、全体としては良くできたドラマだったのではないでしょうか?

このドラマを通じて、私が改めて感じたことは「独立性」の難しさです。
会社から監査報酬を頂きながら、投資家等のために、会社の財務諸表(決算書)が適正なものかを監査することは可能なのか?
つまり、「チェックされる側からお金を頂きながら、公正な立場でチェックができるのか?」という問題です。

ドラマでは、雇われている立場では「厳格監査」を貫いたものの、監査法人の経営者の立場では「ぬるま湯監査」をしてしまう人間の弱さが見事に描写されていました。
個人的には、チェックされる側からお金を頂く制度には、構造的に問題があると思っています。
結局のところ、監査は、監査をする人の「倫理観」という神聖であるがゆえに曖昧なものに依存するのです。

この点において、税理士業務は違います。
税理士は「お客様から税務報酬を頂いて、お客様のお役に立つ仕事をする」職業であり、目的・構造が明確です。
もちろん、税理士業務にも不正な脱税指南をすべきではないなどの「倫理観」は必要ですが、「お客様のために」仕事をするという基本的な立場を一貫することができるのです。
今後も、私は大きなやりがいと誇りを持って税理士業務をやっていきたいと思います。


信和綜合会計事務所(大阪の税理士法人)
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税理士法人って?

私どもは、平成20年1月4日に「税理士法人 信和綜合会計事務所」を設立しましたが、税理士法人という組織については、ほとんど理解されていないように思います。

税理士法人とは、2人以上の税理士が共同で設立する法人で、法人として税理士業務を行うことのできる組織です。
この税理士法人という組織は、2002年4月1日施行の改正税理士法により設立が認められたのですが、会社法の中の合名会社に関する規定の多くが準用されています。

株式会社の場合、所有と経営の分離により、出資者(株主)と経営者(取締役)が別人であることを想定しているのですが、合名会社の場合、出資者と経営者は同一であり、「社員」と呼びます。
(ここでいう「社員」は従業員という意味ではありません。)
税理士法人の場合も、合名会社の規定を準用して、出資者兼経営者のことを「社員」と呼び、対外的に無限連帯責任を負うことになります。

税理士法人信和綜合会計事務所では、小路和博と原昇平が設立時に社員に就任しています。
私どもが法人化したのには、以下の二つの理由があります。
①業務品質の確保
税務業務では、様々な解釈や判断が必要とされます。
税理士は、節税や課税の当否などの問題に関して、過度にお客様寄りの解釈や判断をしてしまうことがあります。
そのようなときに、責任ある立場で意見を交換できるパートナーがいることにより、偏った解釈や判断を再検討・修正することができるのです。
また、税理士といっても、得意な分野とそうでない分野があります。
これに関しても、税理士が複数いることにより、互いの不得意分野や経験の少ない分野を補完できるというメリットがあります。
②サービスの継続的な提供
税理士も人間ですので、入院を要する病気にもなることがありますし、寿命が到来しますと、お客様にサービスの提供ができなくなります。
法人化して複数の税理士が業務運営をする体制を取れば、お客様にご迷惑をお掛けすることなく、サービスを継続することができるのです。

税理士法人 信和綜合会計事務所(大阪の税理士)
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税理士法人設立

皆様、あけましておめでとうございます。
本年もどうかよろしくお願いいたします。

年末にもお知らせしましたが、
1月4日付で税理士小路和博と税理士原昇平により税理士法人を設立しました。
法人名は「税理士法人信和綜合会計事務所」です。

これを機に、私どもは
①今まで以上に、お客様のお役に立つことを誓います。
②サービスの質にこだわり、一層の業務拡大を果たします。

皆様には、倍旧のご支援をいただきますようお願いいたします。

また、私どもはいくつかの新しい試みを行います。
ご期待ください。

最後になりましたが、皆様にとってよい年になりますように!
合掌。

税理士法人信和綜合会計事務所(大阪の税理士法人)
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税理士の仕事

皆さんは税理士について誤解されているかもしれません。

税理士というと、会計や税務のことに関して何でも知っていると思われていませんか?
全くそんなことはありません。

税理士は、概括的な会計・税務の考え方については把握していますが、細部については、むしろ知らないことの方が多いくらいだと思います。
ただ、知らないことの調べ方や、誰に聞けば効果的かを知っているに過ぎません。

私は、税理士の仕事は税金計算や税務相談だけではないと考えています。
経営上の諸問題を改善して企業を発展させるため、経営者の方と共に考え悩むことが、最も重要な「税理士の仕事」なのです。

大阪市中央区の信和綜合会計事務所
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はじめまして。

はじめまして。代表の原昇平です。
平成13年10月より大阪市中央区の淀屋橋にて会計事務所を運営しております。
開業以来、「サービス業とはお客様のお役に立つこと」をモットーに、試行錯誤の毎日です。
このコラムには、会計・税務に関する情報提供だけでなく、日々の業務や生活の中で私が感じたことなども、自分の言葉で織り込んでゆきたいと考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。

大阪市中央区の信和綜合会計事務所
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